CASE17
配管詰まりによるトラブル解決のご提案

当初の課題

某化学プラントのお客様では排水処理工程でのトラブルに頭を悩ませておりました。

「お客様の排水処理フロー」

工場内で使用された水は排水処理工程を経て、最終的に河川へ放流されている
安定した操業を保つための適正な放流水量の目安も決まっており、流量計により管理をしている

※発生したトラブル

放流している水の流量が徐々に減少してきていることが判明、適正な排水処理バランスが確保出来なくなっている
適正な放流量が確保できなければ、処理工程でオーバーフローが発生
工場の操業や生産体制にも影響が出る可能性があり、早急な原因の解明と対策が必要

しかし下記のような点が解決を困難にしていました。

・送水に使用しているポンプには故障や問題は無く、何が原因で流量が低下しているのかがわからない
・配管の詰まり等がないかを確認したいが長距離の地中埋設配管のため、調査するには大規模な掘削工事が必要

提案内容

まずはカメラによる配管内の状況調査をご提案

送水ポンプには故障や不具合が無かったことから、流量低下の原因はやはり配管にあるのではないかと推察。

まずは配管内部の状態を確認することが必要だと考えました。

地中の配管を掘り返すことなく内部を確認する案として「ファイバースコープカメラによる目視確認」をご提案!

配管内部の状況をカメラで撮影しながらお客様と確認していきました。

     

カメラで確認したところ内部にはスライム状、泥のような堆積物が

存在していることが判明。カメラのケーブルにも付着が見られました。

配管内部のピグ洗浄をご提案

カメラによる調査の結果から、排水量が低下している原因は配管内部の汚れによる詰まりで送水を阻害している事だと予想。本来の流量を取り戻すには配管内部の清掃や洗浄メンテナンスが必要だと考えました。

しかし、地中埋設の配管を交換したり清掃メンテナンスするためには掘削工事が必要となり、莫大な費用と工事期間が発生します。
コストと工事にかかる手間を削減する方法として「ピグによる配管内の洗浄」をご提案しました!

 

  

 

ピグと呼ばれる砲弾型のスポンジを配管の片側からセット

圧送ポンプで水と一緒にピグを走行させることで、配管内に堆積したスケールや汚れを取り除くことが出来ます。

水と共に圧送されたピグは配管内の堆積物を落としながら走行し、反対側の配管出口から汚れと共に排出されます。

ピグの材質や硬さは様々な種類があり、配管内の堆積物の種類や状況に合わせて選定を行います。

導入効果

配管内から堆積物が取り除かれたことで送水を阻害していた閉塞はなくなり、

適正な排水の放流量を確保!安定した操業体制を取り戻すことが出来ました

 

清掃メンテナンスのために埋設配管を掘削工事で掘り返すこともなく、コストと手間の削減にもつながりました!